「私のスポーツダーツプロジェクト」 山口・ダーツを知らない人だらけの島で、健康ダーツ普及に奮闘!編

 「私のスポーツダーツプロジェクト」は、ダーツを使った福祉活動や交流会、街の活性化など、さまざまな問題の解決に向けてすでに活動をおこなっている「先輩」を紹介する企画です。

 詳細はコチラ。あなたのスポーツダーツプロジェクトのご応募、随時お待ちしております!


 「私のスポーツダーツプロジェクト」今回は、山口県にある周防大島町からのレポート。紹介させていただくのは、福祉関係の仕事をされている大田大介さんです。「福祉とダーツの力で地域を活性化させよう!」という目標を掲げる団体「福祉&ダーツ 自然に人がつながるプロジェクト ~結 i」の代表を務めていらっしゃいます。

山口県の周防大島町でダーツ普及をされている大田大介さん

 それでは大田さんの活動がどんなものか、さっそく紹介させていただきます!

「大田大介さんのスポーツダーツプロジェクト」
・島民のほとんどがダーツを知らない、それでもダーツを広めたい! 「ダーツの楽しさ」を最優先に考えた普及活動を開始

・高齢者ダーツ大会と出逢い、福祉とダーツの可能性に開眼。目標は地元・周防大島町で「全世代ダーツ大会」を実施すること

・大きな目標のためには地道な活動から。地域との繋がりを深めることで、理解者・協力者も増え、ダーツが地元に広がりつつある

島民のほとんどがダーツを知らない! それでもダーツを広めたい

 大田さんのふるさとは、山口県の周防大島町。検索してみると、きれいな海に囲まれた景観の美しい島だとすぐにわかります。まずは周防大島町について、詳しく訊いてみました。

– 改めて、周防大島町はどんな町ですか? ぜひ紹介をお願いします

 周防大島町は、山口県の東のはしっこにある瀬戸内海に浮かぶ島です。きれいな海と山と空! 自然が三拍子そろった明るく魅力たくさんの素敵な島です。そして、美味しいご飯を食べられるお店もたくさんあります(笑)。

 「えっ? ここってハワイ?」と勘違いしてしまうほど景観のいい場所もあるのですが、実は周防大島町はハワイのカウアイ島と姉妹島になっていて、フラダンスを見れたりもします。海水浴、釣り、ツーリングやドライブで近隣県だけでなく遠くから来られる方もいらっしゃいますね。今年は新型コロナウイルスの影響で中止になりましたが、毎年花火大会や地域のお祭りやマラソンなどのイベントも行われています。

 年齢分布としては高齢者が多く、住民の半分以上は65歳以上ですが、皆さんとても若く元気なので、年齢をきいてびっくりすることも多々あります。気さくで優しい人が多く、よくお魚や野菜、みかんなどをもらうこともあります。もちろん若い方もいらっしゃいますよ(笑)。

 周防大島町へ移住される人や、新しいことにチャレンジしようという人も多くいらっしゃって、見習うことや勉強になることが多いです。まだまだ語りつくせませんが、優しく素敵な人が多い素敵な島ですので、新型コロナウイルス問題が収束し世の中が落ち着いたら、皆さんにもぜひ一度周防大島町へ来てほしいです。

熱烈な紹介、ありがとうございます! ところで、周防大島町では、ダーツを知っている方がほとんどいなかったと伺いました。ダーツを広めるために、まずどんなことをされたのでしょうか?

 まずはダーツを体験してもらい、とにかく楽しんでもらうことが第一だと考えました。そのためには、いきなりダーツ単体のイベントを開催するのではなく、すでに人が集まるイベントなどにブース設置させてもらい無料のダーツ体験会を実施するのがいいなと。そこから活動を始めました。

「福祉&ダーツ 自然に人がつながるプロジェクト ~結 i」の活動は、普段はほぼお二人(大田さんとご家族)で活動されていると聞きました。実際、イベント開催の取り付けや、運営スタッフさんの人数が足りない場合どうのように集めているのでしょうか?

 地元で何か活動されている方や友人に会う時、自分の想いを一生懸命話します。特に、福祉とダーツの可能性についてですね。話を聞いて賛同してくださった方にお声掛けさせてもらったり、逆に相手からお声掛けをいただくこともあり、結果協力してくださる方が増えていきました。

 すると、活動場所を紹介してもらえたり、ブース設置していいよとイベントに呼んでもらえたり、当日に手伝っていただいたりもしました。長く活動していると、定期的に開催させてもらえる場所もでき、口コミで次のイベントを紹介してもらったこともあって活動の幅が広がっていきました。 

出張形式でどこへでも。野外イベントでもダーツ(ごはんもおいしそう)!

ダーツに触れてみて、地元の方々の反応はどんな感じでしたか?

 だんだんと、ダーツの楽しさや福祉的な部分での相性の良さが伝わっていったようです。自分の活動をきっかけにダーツを始めてくれた方、「マイダーツ買ったよ」と報告してくれる方、高齢ながらダーツを始めてくれる方もいました。さらに、この活動自体に協力してくださる方も増えていきました。

-大田さんの熱意に動かされて、賛同してくださった方がたくさんいらっしゃるということですね

 そうですね。家族、友人、地元や団体のなど、本当に沢山の方々に、活動について理解・応援・協力をして頂けているので、とても感謝しています!

イベントブースにもダーツ参戦! 地元のお母さんたちもたくさん参加されていますね。

高齢者ダーツ大会に出逢い、地元活性化のヒントを見つけた!

– 大田さんがもともと、この活動をはじめるきっかけは、どんなことだったのでしょうか? 地元にダーツを広めたい! と感じたきっかけを教えてください

 普段は福祉の仕事をしているのですが、幅広い世代の方が一緒に、しかも楽しみながら健康になって、それが地域活性化につながる方法は何かないだろうか? とずっと考えていました。

 もともとダーツが好きで、2018年の夏にダーツのプロライセンスを取得したのですが、あるとき「ダーツって、福祉にも地域活性化にもぴったりなのでは?」と思ったことがあったんです。そこから「福祉&ダーツ 自然に人がつながるプロジェクト ~結 i」の構想を考え、準備を始めました。

 また、2019年5月にPERFECT福岡大会に参戦した際、一般大会(DOJO)で高齢者ダーツ大会が併催されていたんです。その様子を見て「地元でこれをやりたい!」と強く思いました。 そのあと、多忙であろう大会役員さんをつかまえて、たっぷりと立ち上げから話をきかせてもらいました(笑)。その時聞かせていただいたお話が、本当に参考になっています。その節はありがとうございました!

高齢者のみなさん。車いすを利用されている方も。みなさんで楽しくダーツ!

– 大田さんは高齢者の方だけでなく、お子さんにもダーツを教えていらっしゃいますよね。幅広い年齢層に向けてイベントを行っていらっしゃいますが、それぞれ気をつけていることは何かありますか?

 もともと自分1人でもイベント運営が出来るようにしていましたので、安全面に関する徹底したルールがあります。単純な話ですが、1組目の方が投げ始めて投げ終わるまでしっかり見守ることです。そのほかにも、来場された方が帰るまで怪我や事故が起きない動線を作ることに毎回気を配っています。

 もちろん、予期せぬお子さんの動きはあります。そこにも目を配りつつ、あらかじめ床に線などをひいて「こっちには入らないでね」と声をかけ、見てわかりやすいよう工夫しました。待機列のお子さんには退屈させないため「今投げているから見ててね!」と声掛けをしてコミュニケーションを取るようにしています。 

お子さんたちにもダーツ! 膝をついて同じ目線の高さでアドバイスする大田さん。

– さすが福祉のプロ! 目の配りどころがこまやかです。これまでの活動のなかで、ほかにも気配りや決め事などのエピソードがあればぜひ教えてください

 さまざまありますが、
 ・はしゃぎたいお子さんには「なぜ危ないのか?」を丁寧に説明する
 ・高齢者の方は、体力や体調を考慮しつつ、自分が投げない時間も楽しめるようチーム企画を行う
 ・ダーツ体験会のとき、必ず1つは良いところを見つけてほめるようにする
 ・とにかく場の雰囲気が明るく楽しくなるよう声掛けをする
 ・景品やランキングを用意することで、競争心やコミュニケーションを自然に生む環境をつくる
 
といった感じでしょうか。はじめにもいいましたが、まずは「楽しんでもらうことが第一」ですからね。

– 現在は新型コロナウイルスの影響のため活動休止中とのことですが、活動再開にむけて取り組んでいることなどあれば教えてください

 主な活動場所である周防大島町では、自分の活動だけでなくさまざまなイベントの中止が続いています。活動再開する際は、人数制限や消毒、マスク着用を基本として、縮小した形で再スタートしようと考えている途中です。また、今後どうやって活動を広報していくかも試案しています。 

– なかなか厳しい状況が続いていますが、大田さんの今後やりたいことをぜひ訊かせてください

 やはり全世代が参加できるダーツ大会を周防大島町で開催することが夢ですね。8歳 VS 80歳の対決なんかもぜひ見てみたいです! そのためには、もっとダーツを知ってもらうこと、ダーツを楽しんでもらえること、また続けてもらえるように、その環境を作っていくことが今の目標です。

 そして、少し大きな話になりますが…。 

 最終的には、ダーツ×福祉というこのアイデアが、地元の新しい名物・産業になれば嬉しいです。 福祉の新しい形としても、世の中に提案していきたいと思っています。

大田大介さんの「地域活性化」を目指したスポーツダーツプロジェクト。今後もより多くの方に注目してもらえるよう、当プロジェクトも協力していきたいと思います。取材にご協力いただきました大田さん、本当にありがとうございました!

スポーツダーツプロジェクト事務局では、どんどん「先輩」を紹介して、ダーツがこんなに活用されているんだ! ということをPRしていきたいと思っています。
企画の詳細はコチラ。あなたのスポーツダーツプロジェクトのご応募、随時お待ちしております!

ダーツを使った社会貢献や、地域活性化の活動をこれからはじめたい!という方の支援企画も実施しています。詳細はコチラ。「ダーツライブゼロボード」111台配布企画へのご応募も、随時お待ちしております!

この記事を書いた人

へんしゅうちょう

編集長に任命され、ありがたく拝命したところ、名刺をよく見たら役職名が「いぶりがっこ編集長」でした。出身地はお察しください。米がうめぇ。