「私のスポーツダーツプロジェクト」は、ダーツを使った福祉活動や交流会、街の活性化など、さまざまな問題の解決に向けて活動をおこなっている方を紹介する企画。
今回は、埼玉県熊谷市在住のダーツプロプレイヤー大城圭祐さんを取材させていただきました。
熊谷市はダーツが盛んな地域だった!
大城氏は、平成9年生まれの24歳。ダーツとの出会いは、静岡県から大学に通う為に熊谷市で一人暮らしをはじめた時だった。
「熊谷はダーツが盛んな地域で、駅周辺に6~7店舗くらいダーツが投げられる場所があります。ダーツをはじめたきっかけは、大学の友達にダーツのプロがいたんですけど、その友達にある日ダーツに誘われて。そこでボコボコにやられたんですよね。
もともと小学生からずっとバスケをやっていて。父親がミニバスのコーチをしていた影響もあり、小さいころからスポーツ精神を叩き込まれていて。だから悔しくて、強くなりたくて、ダーツにハマったんだと思います。いま思うとプロライセンスを取っている人に素人だった自分が勝てるわけがないんですけどね(笑)」
それから熊谷市の、とあるダーツバーに通うように。
「熊谷のダーツバーはそれぞれ個性があってどこも素敵なお店ばかりなんですけど、自分に一番ハマったのは『Natural Dining Lammin(ナチュラル ダイニング ラミン)』というダーツバーでした。店長さんがすごい魅力的な方で、人間性とか、温かさとか、それがお店の雰囲気そのもので。
“類は友を呼ぶ”ではないですけど、常連のお客さんも良い人ばかりだったので、初めて行った時からすぐに馴染めましたね。とりあえず常連さんは、はじめてのお客さんが来たら乾杯したがるんですよ(笑)そういう誰もが入りやすい雰囲気のコミュニティが、自分の感じる『Lammin』の魅力だと思います」
お風呂とダーツは相性が良い?
大学を卒業した大城氏は、新卒で『株式会社・温泉道場』という企業に入社。
「めちゃくちゃ銭湯が好きというよりは、面白そうな会社だなと思って入社しました。もともとは温浴施設をリノベーションして再生させ、地域の活性に繋げていくというところがベースなんですけど、いまではお風呂屋さんだけじゃなくて、キャンプ場やアウトドア施設、最近では野球の球団の運営など、さまざまな事業を行っています」
新卒として最初の勤務先は熊谷市にある『おふろcafé ハレニワの湯』に。そこで一通りの業務を覚え慣れてきた頃に、スポーツダーツプロジェクトの活動を知る。
「これなら大好きなダーツを、自分の働く温浴施設にも活かせるのではないかと思い立ちすぐに行動に出ましたね。とても風通し良い会社なので、直接、施設を統括している支配人にプレゼンをしてOKをいただきました。そこからは自分が動きやすい環境も作ってくれて、トントン拍子で進んでいきましたね。
もちろん会社なので、利益を出しながら継続的に実施できるような企画を提出しました。自分自身が楽しみながら、会社もプラスになって、お客様も楽しめる、そんな“三方良し”を大切にしましたね」
ダーツ企画の内容は、入浴後に親子でダーツが楽しめる体験型ワークショップを実施。
「熊谷の施設のお客様は、お子様連れのご家族が多くて。最近サウナブームというのもあると思うんですけど、そのサウナにハマるようなお父さんの世代の方って、昔ダーツをやったことのある世代の人が多かったりするんですよね。だから親子で楽しめるという部分で、温浴施設とスポーツダーツプロジェクトの相性の良さと可能性を凄く感じています。
今年の4月から3回ほど開催していますが、まずは子どもが興味を持ってくれて、お父さんも昔やっていたこともあり、親子で体験してくれるパターンが多いですね。参加してくれた子ども達は楽しそうにダーツをしてくれて、またやりたいと言ってくれていました」
おふろダーツの第一人者に…
大城氏はスポーツダーツプロジェクトの活動をはじめるにあたり、ダーツプロの資格も取得。先日行われたJAPAN 2021 STAGE1 兵庫大会にも出場した。そしてコロナウイルスの状況も落ち着き、さらに盛り上げようと考えていたダーツ企画だったが、突然、職場を異動する事に。
「実は、新卒で入社して以来、はじめて働く場所が異動になりまして。もともと社員はいろんな施設を経験していく流れになっているので、1つの施設にいる期間としては私は長かった方なんですが、ついに異動となりましたね。せっかくダーツの企画も軌道に乗り始めていたので、そこはちょっと残念です。本当は自分がいなくても回る仕組みまでもっていきたかったですけどね」
企画半ばで離れるのは心残りではあったが、現在働いている埼玉県神川町の『おふろcafé 白寿の湯』で、新たな業務を覚えながら、スポーツダーツプロジェクトの活動をおこなうタイミングを狙っているという。
「今度の温浴施設は、高齢者のお客様が多いんですよ。なので、アンチエイジングとか、そういう手段でダーツを体験してもらおうかと考えています。スポーツダーツプロジェクトの活動って、子どもから高齢者まで、どの世代でもできるところが本当に魅力的だなと思います。なのでいろいろな場所で経験をつみながら、さまざまな世代にアプローチできる“おふろダーツの第一人者”として極めていければなと思います(笑)」
ちなみに大城氏は、職場が異動となったものの熊谷市を離れることができず、1時間くらいかけて仕事に通っている。
「いま賃貸に住んでいるので神川町のほうに引越しすればいいんですけど、やっぱり自分は『Lammin』のある熊谷が大好きでして。だから『Lammin』があるかぎり熊谷にとどまると思います。もっと言えば『Lammin』が無ければ、大学を卒業するタイミングで静岡に戻っていても全然おかしくなかったと思います。それくらい自分にとって思い入れの強い場所ですね」
ということで、“おふろダーツの第一人者”大城氏に会いたい方は『Lammin』まで。
大城圭祐さんの「地域活性化」を目指したスポーツダーツプロジェクト。今後もより多くの方に注目してもらえるよう、当プロジェクトも協力していきたいと思います。取材にご協力いただきました大城さん、本当にありがとうございました!
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