昨年末、アスルクラロ沼津のCPサッカースクール「アスパラ」のお楽しみ会にスポーツダーツも参加させていただきました。
CPサッカーとは
「脳性まひ者7人制サッカー」のことをいい、パラリンピックをはじめ、多くの世界大会も開催され、世界的に盛んにおこなわれています。
アスパラのメンバーには、さまざまな障がいを持った子どもたちが参加しています。
お楽しみ会は、
1. ウォーミングアップを兼ねたレクリエーション
2. ダンス
3. スポーツダーツ
3部構成のプログラムでおこなわれました。
開会前から参加者の心をキャッチしたダーツ
上の写真は、開会前の様子です。
会場は、広々とした体育館。そこにずらっと並べられたダーツボードを見て、参加者は会場に入るなり一直線で集まり、ダーツを手に取って投げ始めました。
スタッフも「もう開会したのか?」と勘違いするくらいにほとんどの参加者が集まってきたので、レクチャーも始まりました。でもまだ開会していませんでした(笑)。
初めてのものにも物怖じせずに、どんどんと挑戦する積極的な印象を受けました。
レクリエーションとダンスでテンション最高潮に!
ダーツをして待っていると、ちゃんと号令がかかりました。始めの言葉の後、最初のプログラム、レクリエーションから始まりです。
いよいよスポーツダーツコーナー本番
休憩時間を挟んでも、テンションは冷めることなくスポーツダーツの時間へ。
今回もダーツを投げる練習をした後に、ビンゴに挑戦しました。ビンゴは、ダーツボードごとにチームになって、チームのメンバーみんなで1枚のビンゴシートを埋めていきます。
そして、今回は通常通りにスタンドに設置したダーツボードに加え、スタンドの足元にもう1枚のダーツボードを立てかけて、2段構えで設置しました。
開会前の練習時に「腕が上がらない」「力が入らない」という参加者の声を受け、本番ではみんながダーツをできるように対処しました。誰もがゲームでチームに貢献できるという成功体験をしてほしいですからね。
ビンゴでは、「ダーツボードに刺さるか」という心配が軽減され、「どのナンバーを狙うか」に集中し、夢中になっているようでした。
信頼は強し
ダーツのレクチャーには、アスルクラロ沼津のスタッフの方々にもご協力いただきました。日頃からCPサッカースクールのレッスンで交流がある参加者とスタッフの間に信頼関係の強さを感じました。
参加者の1人が、なかなか狙った所にダーツが入らず、苛立ち始めたことがありました。そうなると集中力もなくなってきて投げ方が雑になり、ダーツボードに刺さりすらしなくなり、さらに苛立ち…悪循環に。
その様子を見ていたアスルクラロ沼津のスタッフは、その参加者を少し休憩させ、投げ方を指導し、声を掛けました。
スタッフ:「いつも言ってるよね。こういう時はなんだっけ?」
スタッフ・参加者:「あきらめない!」
スタッフとその参加者で声をそろえて言ったのです。
「この人の言うとおりにすれば、もっと上手に、楽しくなれる」と参加者が指導者を信じる気持ちと、
「この子はもっと上手になる」と指導者が参加者を信じる気持ちが見えた瞬間でした。
もちろんアスルクラロ沼津の方々はダーツのレクチャーのプロではありませんが、このスポーツダーツの時間で、ダーツの投げ方より大事なことを教えてくださっていました。
一方で、参加者と信頼関係をがっちりと築いている人が、ダーツのレクチャーもできるようになることで、スポーツダーツはより浸透、定着していくだろうと可能性を感じました。まさに”鬼に金棒”です。
そして、ダーツレクチャーできる人をいろいろな場所に増やすことも私たちスポーツダーツプロジェクトがするべきことなのだと改めて考えさせられた会でした。
最後に遅れてきたサンタクロースと記念撮影 みんなとても楽しそう!