【ダーツは人を元気にする!?】#2 ダーツが「最高の生涯スポーツ」であることを証明するために。

 先日紹介した“ダーツをすることによって体も心も健康になる”を証明する研究に携わる、株式会社 ONE ENTERPRISE(ワンエンタープライズ)。広島県を中心にダーツ事業をおこなっています。

 今回は、ワンエンタープライズの代表を務める一橋斉明氏のスポーツダーツプロジェクトに対する想いをご紹介します。

株式会社ワンエンタープライズ 一橋 斉明氏
(画像:ワンエンタープライズHPより)

ダーツは最高のコミュニケーションツール

 スポーツダーツプロジェクトがスタートした当初、すぐにご連絡いただいたワンエンタープライズの一橋さん。株式会社ダーツライブが、社会課題の解決を目的とした生涯スポーツとしてのダーツに本腰をいれる日を待ちわびていたといいます。

 「私自身、全国のダーツバーに行ったり、大会を主催したり参加したりするなかで、ダーツを通じて多くの人と繋がることができました。この最高のコミュニケーションツールを、若者の文化だけにとどめるのではなく、シニアや障がいのある方にも楽しんでいただくことができれば、地域の活性化を促し、より良い社会を創ることができると考えています。
 だからダーツ業界のリーティングカンパニーである株式会社ダーツライブが、スポーツダーツプロジェクトを発表した時、とても嬉しく感じました。同じようにダーツで社会課題に取り組もうとしている同志として、協力しあっていければなと思います。」

 ワンエンタープライズでは、すでに多くの取り組みを進めています。

 「これまでも、シニアのダーツスクール、シニアダーツ大会、発達障がい児のダーツスクール、ひきこもりの社会復帰プログラムでのダーツスクール、ジュニアのダーツスクールなどをおこなってきました。
 そういったイベントを実施していくなかで、どの施設でも参加者が楽しそうに競技し、コミュニケーションが広がって他の参加者と仲良くなっていくのを目の当たりにして、やはりダーツが最高のコミュニケーションツールのひとつだと確信しました。」

誰もが同じ土俵で戦えるスポーツとしても最適

 活動を通じてさまざまな施設に訪問し意見交換をするなかで、とくにシニア世代や障がい者ができるスポーツなどが少なく、コンテンツ不足を感じたといいます。

 「どうしてもシニアの方は、歳を重ねるごとに体力や筋力も低下し、昔、競技をしていた野球やテニスなどは引退。現状はウォーキング程度の運動しかできていません。そんな中、ダーツはウォーキング程度の体力や筋力でも可能な競技で、誰かと勝負をして楽しめるので、とても人気のコンテンツとなります。

 また発達障がいの子どもなどは、団体競技が苦手だったりしますが、ダーツは一人でも始められるし、上達をするにつれて他の人とも勝負がしたくなったりと、今までにない傾向が表れたりして、現場の職員さんが驚いているくらいです。

 それに加え、ダーツはオシャレなイメージがあるので、多くの方が興味をもってくれるのも、ダーツの良いところだと思います。そのうえで誰もが同じ土俵で戦えるスポーツとして、とても魅力的だと思います。」

そういったダーツの魅力を数値化して証明したい

 ダーツがスポーツ競技として魅力的なことは間違いない。それを多くの人に伝えていくためには、その仮説を検証して、効果を証明するエビデンスが必要です。

 「現在、広島大学と県立広島大学と共同で研究をおこない、エビデンスの作成を目指しているところです。シニアの身体能力の改善、認知症の予防、コミュニケーション向上、集中力の向上。発達障がい児のコミュニケーション向上、意識改革。ジュニアのコミュニケーション向上、集中力向上など。これらに有効であることを数値化することで証明していきたいと考えています。

 そのエビデンスをもとに、スポーツダーツプロジェクトと協力し、政治や国に働きかけ、生涯スポーツとしてのダーツ普及活動につなげ、日本が抱える多くの社会課題を解決したいと考えています。

 そしていつの日か、ダーツがメジャーなプロスポーツとして、ジュニアからシニアまでガチで試合をしている映像が世界中に流れる時代を創っていくことを夢見て、研究を進めていきたいと思います。」


 こうしてダーツの魅力を科学的に証明する研究が始まったのです。

この記事を書いた人

長嶋監督

どうやってより多くの人にダーツを楽しんでもらえるか、オンもオフも、趣味として考えています。