現在実施中の「 つくろう!ダーツ部 応援キャンペーン 第2弾 」。学校や地域のクラブチームなどでダーツに励みたいという方から応募を募り、創部のために必要な資料の提供や学校(所属団体)への交渉協力など創部に関わる相談協力から、創部が確定した後の備品の支援などを行うキャンペーンです。
今回は第1弾にてダーツ同好会が発足した 高知県立須崎総合高等学校(以下、須崎総合)を取材。今回は、顧問の植村先生と部長の二宮さん、副部長の山本さんをメインにお話を聞かせていただきました。なぜキャンペーンに応募してくださったのか、普段の活動内容やダーツへの想いなどをお伺いしました。
先生が語るダーツの魅力! 色んな生徒に活躍の場を
須崎総合では、3年生1名、2年生6名の計7名の生徒で「ダーツ同好会」が誕生しました。
今回キャンペーンに応募してくださったのは、顧問である植村先生!植村先生はなんとダーツ歴約20年!仕事終わりに同僚と訪れた職場近くのダーツバーでダーツに触れたのをきっかけに、今は自宅近くのダーツバーや家庭用ホームボードで投げているそうです。ダーツの魅力と出会い、学校現場においても活かせる面があるのではと学校行事や部活動にダーツを取り入れてくださいました。
■植村先生
「球技はちょっと体力が衰えればなかなか難しくなってくると思うんですけど、ダーツは年をとっても遊べます。学校を卒業して社会に出たら、例えば飲み会の後にちょっとダーツを…なんて機会もあって、コミュニケーションのツールでもあると思います。高校時代から少しでもそういったものを知ってると、そこで自分のステータスというか、すごいじゃんという感じで見てもらえるような1つの材料にもなったりするかなと思います」
部長の二宮さんは現在3年生。就活の面接でダーツ同好会について話したところ、会社の社長さんから「ダーツいいね!入社したら会社でもダーツ部つくろう!」と言われたのだとか。ダーツを通じて、学校内そして学校外でも繋がりが増えていってくれると嬉しいです。
■植村先生
「今はダーツってオンラインでも対戦できるので、活躍の場を広げてもらいつつ、コミュニケーションとってもらいつつ、ずっと楽しいなって思ってもらえたらいいなと思ってます」
運動が苦手な生徒にも楽しんでほしい!先生が示したダーツという選択肢
そんな植村先生のもとに集まった部員は全員ダーツ初心者。なぜダーツ同好会に入ろうと思ってくれたのでしょうか。ことのはじまりは、2022年12月に行われた学校行事「ホームマッチ」までさかのぼります。
毎年冬に行われるというホームマッチ。全校生徒が一緒になって行う、いわゆる球技大会のようなものだそうですが、須崎総合ではバレーボールやサッカーといった球技以外にもウノなど変わった競技もあるといいます。
■植村先生
「学校のホームマッチにダーツ競技を持ち込んでみました。運動が苦手だったり集団競技が苦手だったりする子たちにもスポーツを楽しんでもらえないかなということで。そうしたら、今の部長・副部長がそこに出場してくれました。一番楽しそうに投げてくれていたのがこの2人だったので、ダーツを面白いと感じてもらえたんだったら部活動にしてみないかと声をかけました」
ホームマッチにてダーツの魅力を感じてくれた部員たちですが、植村先生から部活動をやろうといわれたときの率直な感想はー。
■二宮さん
「もともとアニメが好きで、アニメの中でビリヤードとかダーツを見たことがあり、楽しそうだなと思っていたのでホームマッチで初めて挑戦してみました。そうしたら思っていたよりもダーツボードに刺さって楽しかったので、部活動もやってみようと思いました」
■山本さん
「やれるならやってみたいなと思いました。以前、漫画喫茶のような複合施設に両親が連れて行ってくれて、そこでダーツを少し触ったことがありました。球技系統が苦手なんですが、ホームマッチにダーツがあると聞いて、やったことのあるダーツだったら出てみようかなと思って出場しました。そうしたらやっぱり楽しくて。今回植村先生から声をかけてもらってすぐに、じゃあ参加で!みたいな感じで始まりました」
そこからホームマッチに参加してくれた生徒や二宮さん、山本さんの友人らに声をかけ、最終的には7名での活動が開始されました。他の部員からも「YouTubeやTikTokなどの動画で見たことがあってやってみようと思った」などという声があり、ダーツの認知度が上がってきていることを再認識しました。ダーツは意外と身近にあるものですが、いざやってみる機会はあまりないのかもしれません。植村先生がダーツに触れる機会を与えてくださったことに感謝です。
先生のお手製アイテムも!アットホームに活動中!
活動場所は、システム工学系学科の実習室。放課後以外でも常にダーツボードが設置されており、部活動以外の時間にも開かれた交流の場となっているといいます。部員の皆さんからも「対戦できるのが楽しい」や「誰かと一緒に何かに集中して取り組むのは楽しい」などの声があり、ダーツが人と出会う、話すきっかけとしても活躍してくれているのだと感じました。
須崎総合ダーツ同好会には、3台のダーツボードが置かれています。気になるのは、スポーツダーツプロジェクトが提供したダーツボード2台と並ぶ木製の台。植村先生はシステム工学系学科所属だということで、ホームマッチに向けて廃材とレーザーカッターを用いて自作したとのこと!今でも十分すごいものなのですが、ゴールは黒く塗ってダーツライブのマシン風にすること、だそうです。カラフルなダーツが並ぶ木製スタンドも植村先生の手作り。ダーツ自体も「ふらっときた生徒にもダーツを楽しんでもらえるように」と植村先生が同好会に寄付したものだといいます。
植村先生のダーツ愛…素晴らしい!!!
ほぼ未経験で始まったダーツ同好会。活動日は週に1回、自由な時間に来て練習するスタイルだそうです。ゲームについてやフォームのアドバイスは植村先生からもらいつつも、部員の多くが工業科という特徴上、大会や学科の勉強が忙しいためそれぞれがそれぞれに合ったタイミングで練習に励んでいるといいます。
普段の練習はどんな感じで行っているのでしょうかー。
■二宮さん
「カウントアップのような王道のゲームをやったり、ペアになって片方が言った数字のエリアにどちらが少ない本数で当てれるかといったオリジナルのゲームもやってます。植村先生がいないときは、純粋に全員が黙々と投げるときもあります」
■山本さん
「教室の前を通る他の部活の先生にやりませんかと声をかけてワンスロー対戦するときもありますし、(学業の関係で)部員が少ない日、人ほしいなって日には先生や友人を呼びに行ったりして一緒にやったりもします。部員以外の生徒も、休み時間に来て投げていたりします。やりたいときややりたい人は、いつでもどんな方でも是非やってくださいって感じです」
本格的に活動が開始された今、今後は部員を増やすことにも力を入れていきたいといいます。
■山本さん
「同好会から部活動にしたいです。工業科の2年生の中では比較的知ってもらえているとは思うんですけど、他の学年や学科ではどうなのかわからないんで、学校全体でこういう同好会があるんだと知ってもらえたらなと思ってます」
須崎総合は、2019年に2つの高校が統合して新しく誕生しました。そのため、同好会から部活動になった例はまだないといます。植村先生からは「部活動にならなくても、活動する場は今後も長く残していきたい。楽しく、広くやってもらえたらな」とお話ししてくださいました。
部員たちの目標は「卒業までに植村先生に勝つこと」。ダーツ歴約20年の植村先生に勝つことは「今はまだ無謀だ」と笑いながら語ってくれました。
部活動としてのダーツ
「つくろう!ダーツ部 キャンペーン」では、今回取材した須崎総合のほかにも、茨城県、広島県の2校でダーツ部の活動が開始。また、2023年10月よりキャンペーンの第2弾がスタート。スポーツダーツプロジェクトは、キャンペーンの今後の展開にも注目しながら、ダーツの「部活動」としての魅力を、もっと世の中に伝えていきたいと考えています🙌
🎯スポーツダーツプロジェクトは、全国でダーツを広める活動を実施しています。体験会の実施を希望の方は、ぜひお問い合わせよりご連絡ください。